土地・建物の賃貸借契約を公正証書(強制執行認諾文言付)にすることで、賃貸人は、賃借人が賃料等を支払わないときは、訴訟等を経ずに強制執行ができることになります。

土地や建物の賃貸借契約を公正証書(強制執行認諾文言付)にすることで、賃借人は、土地・建物を引き渡す際、賃貸人に預託してある敷金や保証金などの返還請求権を行使でき、返還しない場合は、強制執行もできます。

賃料等が滞納された場合に、賃借人や連帯保証人の給与、預貯金債権等を差押さえることによって賃料等を簡易・迅速に回収できるようにしておくために、あらかじめ賃貸借契約書を公正証書(強制執行認諾文言付)にしておくのが良いでしょう。

とかく不動産の賃貸借契約等では契約書面があろうとも、解釈の違いや口頭での約束でトラブルが多いものです。トラブルを未然に防ぐためにも公正証書にて賃貸借契約をすることをお勧めいたします。

公正証書の作成が求められている契約(事業用定期借地権設定契約)

法律により、公正証書の作成が求められている契約があります。その一つが事業用定期借地権設定契約です。

事業用定期借地権とは、専ら事業の用に供する建物の所有を目的として、借地権の存続期間を10年以上50年未満として設定される借地権で、契約の更新がなく、契約上の存続期間が経過すれば確定的に終了するものです。

(事業用定期借地権等)
借地借家法第23条 専ら事業のように供する建物(住居の用に供するものを除く。次項において同じ。)の所有を目的とし、かつ、存続期間を30年以上50年未満として借地権を設定する場合においては、第9条及び第16条の規定にかかわらず、契約の更新及び建物の建造による存続期間の延長がなく、並びに第13条の規定による買取りの請求をしないこととする旨を定めることができる。

2 専ら事業の用に供する建物の所有を目的とし、かつ、存続期間を10年以上30年未満として借地権を設定する場合には、第3条から第8条まで、第13条及び第18条の規定は、適用しない。

3 前2項に規定する借地権の設定を目的とする契約は、公正証書によってしなければならない。